錐体の体積 

 中学数学の教科書を見られる機会に   実にくだらぬ本を見てしまった。   時間と言葉
恵まれた。からは分かりませんが

 「円錐体の容器の水が同じ大きさの    円錐体の液体容器など、そう身近にない。怪しげな
円筒を3杯で満たされる」ことから、   バーでカクテルグラスの酒を飲んだあと、湯飲み茶碗
「円筒体の3分の1が円錐体の      の酒を思い出した悪酔いの言わせた台詞に違いない。
体積だ」という。             三角形の面積が同じ底辺、同じ高さを持つ長方形の
 噴飯ものだ。前後逆転、因果転倒の   面積の2分の1だと、くどいほど証明し、応用問題も
詭弁だ。                出して、台形や菱形での適用を繰り返して説明してい
 三角形の面積は係数が2分の1で    る。錐体の体積について同様な証明をしないのは実に
四角形の面積から導かれる。なのに    おかしい。いきなり3分の1を出して、これを証明せ
立方体の体積の3分の1で錐体の     ず、角柱や円柱でも同じだと話を進める。
体積を導く簡単な説明は無いのか。     これでは科学や数学とは言えません。

 ここで私が幾つかの証明を提示する。
T正方形=真四角の平面体正方形を6個、用意します。同じ面積を持ち、同じ正方形の直方体を想定
します。これは正六面体で、正方形を底面と側面にした四角柱、正にサイコロ型です。底面も頂面も
周囲の四個の側面も同じ正方形です。この1辺の長さの半分を高さにしたピラミッドを考えます。こ
れは見慣れたピラミッドよりはかなり扁平です。これを上下反転させて頂点で向き合わせると、二つ
のピラミッドの夫々の底面がさいころの上下の面と一致します。向かい合ったさいころの側面にも同
様にピラミッドを二個向かい合わせます。都合6個のピラミッドで隙間なく「サイコロ」が埋まりま
す。正六面体の体積は同じ正方形の1面を底面にし、高さが正方形の面の辺長の半分のピラミッド=
四角錘6個分になります。正六面体の高さを2分の1にした四角柱の体積の3分の1が底面が同じ角
柱の体積になります。
 正六面体とせず、縦横高さの異なる任意の直方体でも、縦横高さの2分の一の中央に頂点を置いた
四角錘の体積は6分の1になり、高さを2分の1に変えることで3分の1であることになります。こ
うして任意の底面、高さでも3分の1になります。

U正方形=真四角の平面形を用意するのは前述と同じですが、これを底面と頂面にし、高さを半分に
した扁平な四角柱とは言いがたい形状を想定します。その中央に前述と同じピラミッドを考えます。
四角い笠を被った型が残りますが、正方形の頂面を対角線で上から切断します。下にあるピラミッド
まで切ります。側面の長方形を底面とした偏った四角錘が4個出来ます。頂面は二等辺三角形4個に
切断されますが。これをこれを向い合わせにし、側面の長方形を二つ並べて正方形の底面のピラミッ
ドが2個出来ます。これでピラミッドが都合3個並びます。
 こうして背の低い四角柱は同じ底面積、同じ高さのピラミッド3個に変身しました。四角柱の体積
の3分の1が四角錐の体積です。

Vここでピラミッドの底面の面積が半分の四角錘が登場しました。二つ並べるとピラミッド一つのに
なるのですから、体積も半分です。底面を対角線で切って三角形にしても底面積と高さが同じなら体
積は同じです。円の面積も三角形や四角形と同じく二次数の係数違いだけのことですから、底面の形
状には関係なく面積と高さと頂点とを結ぶ線が直線であれば錐体の体積は3分の1という係数が出て
くることになります。

Wここで、千枚漬けを重ねて、がばりと食べてしまいましょう。(大根を薄く切って重ねた漬物)
 本物のピラミッドとは違い、高さではなく厚み2ミリほどの四角く切った千枚漬けを5センチ角に
切ります。その上に4センチ角、3センチ角、2センチ角、1センチ角と積み重ねてみますと。その
型はピラミッドをまねしています。ここで夫々の面積と厚みから計算される体積の総和で全体の体積
が出ます。実際はかなり違います。今度は厚み1ミリほどの四角く切った千枚漬けを5センチ角に切
ります。その上に4.5センチ角、4センチ角、3.5センチ角、以下省略。積み重ねてみます。こ
こで面積の逓減を数式化し、二次数の級数の総和の公式と、厚みを無限に薄くし其の枚数をの積が高
さになるようにして乗じます。この公式はここでは出しません。級数と無限を扱いますので、
ガバリ
エリ
さんとこのお弟子さんにお任せしますが、最後には3分の1という係数が出てきます。底面積と
高さの積の3分の1が体積になります。

X今度はサンドイッチを食べましょう。三角サンドです。コンビニエンスストアで売ってるやつなら
2パックくらいです。
 さいころの型を想定します。正六面体の一面の対角線の一本で切断して、直角二等辺三角形を底面
とし、高さがその二等辺の長さに等しい三角柱を造ります。三角サンドのときは何枚も重ねて、直角
二等辺三角形の二等辺の長さが三角柱の高さと同じになるようにします。これを回転させます。三角
柱の時の上下底面だった直角二等辺の面を側面にし、正方形をしている側面の一つを底面にします。
もう一つの正方形を側面にします。斜辺の面が幅の広い滑り台の斜面になります。この斜面にX形に
引かれる対角線の内、任意の方向に一本の対角線を引きます。斜面の反対側に正方形が側面になって
いますが、先ほどの対角線の頂点をあわせてやはり対角線を引きます。この二本の対角線にあわせて
三角柱を切断します。切り取られたて出来た四面体は、二つの二等辺三角形を底面と垂直な側面にし、
長細い直角三角形二つを垂直な側面と斜面にしたものです。切り残された幅広滑り台は、正方形を底
面にした四角錘になりますが。二面の側面が垂直で、もう二面が斜面になっています。このとき二つ
の斜面の稜線で底面が二等辺三角形になるように切断します。二等辺三角形を底辺とする二つの四角
錘が出来ます。鏡面関係の同じものです。その内の一つは最初に出来た四角錘と同じ形です。こうし
て三角柱が三等分されました。当然体積は3分の1です。

Y恣意的に二等辺三角形の辺の長さと高さ同じにした例です。任意の形をした三角形を底面にし、任
意の高さをした三角柱でも同様な想定をして証明できます。三角形は正三角形に近いほうがいいでし
ょうし、高さも三辺の長さと大差ないようにします。側面の三つの長方形に一本ずつ対角線を引きま
す。このとき隣合う側面の対角線の位置をそろえます。三面ですので隣合う一組は平行線になります。
この対角線で三角柱を切断することで三つの三角錘が得られます。二体ずつ体積が同じになることが
その形から証明でき、都合三体の三角錘の型が似ているが違っていても任意の三角柱が体積で三等分
されます。
 任意の形をした三角形を底辺にした錐体について証明されれば、円は二等辺三角形の変形であるの
ですから、円錐、円柱に関して証明の必要はありません。ちなみに球体は表面積を底辺、高さを半径
とした錐体の変形ととらえられます。
 これを計算式、図形で表現するのは避けます。どのみちどこかの数学辞典のようなものにあるので
すから。でも、カクテルグラスで酒を飲んだり、湯呑み茶碗で酒を飲んだり、そんなことはしないほ
うがいいことにはかわりありません。酔っ払ったままで中学生用の教科書を作ってはいけませんから。

Z任意の形をした三角形を底面にした場合の模型を作ってみましょう。三角柱の底面の辺の長さを
「a、b、c」とて底面を完成させます。頭部の面「頂面」(そんな言葉はない)の辺の長面さを
「c、b、a」とて頂面を完成させます。側面は長方形が三面あります。対角線がXのように二本ず
つ引けますが。底面の長さaの長方形は右上がり@。bは右下がりA。cは右上がりBの三本の対角
線を引きます。底面と右上がり@と右下がりAの三面で構成された四面体のもう一面はc辺と断面に
よって構成された三角錘です。頂面と右さがりAと右上がりBで構成された四面体のもう一面はc辺
と断面によって構成された三角錘です。この二つは面対象をした同じもので、同じ形の面対象の底面
と頂面を持ち、高さが同じものですので、その体積はおなじです。ここにもう一つ謎の四面体が発生
しています。対角線によってできた直角三角形右上がり@の片割れと右上がりBの片割れが高さの垂
線をはさんでいびつな台形をしています。中央はその垂線。底辺はc、頂辺(そんな言葉ない)はa
そして前述の二つの三角錘の「断面」形を二つ併せた四面体です。これは図を書いても理解しにくく
ここのように文章だけでは書いている本人さえ、、、、、。この変則的な四面体の「断面」形を底面
にして置いた時の高さが同じ「断面」形を持った三角錘を取り出しその面を底面にして置いた時、高
さが同じになります。これはもう一つの「断面」形を底面にしたとき同じことが言えます。
 こうして先に見えた三角錐二つの体積が同じ、変則的な四面体の体積は三角錐の体積と同じことが
いえます。

メモ 次のように書き分けています。
 形 平面図形の時
 型 立体を「体」とせず、「かたち」と表現する時。

台形体の体積

 こんな言葉は聞いたことがありません。横から見れば台形。上から見れば大きさの異なる正方形か長方形
が重なっているものです。底面と頂面が平行で各辺が平行か直交をしています。
 この体積を求める公式の記述に誤りのある事典があります。
 横から見れば台形。上から見れば大きさの異なる正方形である「台形体」のとき、底面積A、頂面積B、高さ
hとして、体積Vは両面積の和と両面積の積の平方の計三つの合計に高さの3分の1を乗じたものになります。
これは底面頂面が正方形の時には成立します。面積にかえて辺の長さa、bとした場合は a二乗(自乗)とb自
乗とa,bの積の三つの合計に高さの3分の1を乗じたものが体積になります。基本的に同じです。
 長方形の時は駄目です。でももっともらしく似た方法で求められます。
底面と頂面が並行していること。底面のX方向の長さをa、Y方向をbとします。頂面のx方向の長さをc、Y方向
をdとします。高さはhです。aとbの積、cとdの積はそれぞれ後ほど3分の1とします。aとdの積、bとcの積を6
分の1としてそれぞれ合計て高さを乗ずれば体積になります。このとき底面の長さの二つと頂面の長さの二つ
を斜に組み合わせるのです。このときa、b、c、dの長さはゼロでも成立します。a、bがともにゼロ。cとdが等し
いときは四角錘になります。テトラパックの牛乳は今では見かけなくなりましたが、aとdがゼロでbとcが等しい
ことで体積がだせます。               End