鋸山 1360

全般 ▲329.5                  房総丘陵1000
 県指定名勝。鋸山と羅漢石像群。
 東京湾に面した安房と上総の国境にあリます。東西に連なる山並みです。北側、金谷(かなや)側からは、昭和
後期まで続けられた山腹の石切りのため、特異な景観が眺められます。そのために鋸(のこぎり)山の名前をか
ぶせられています。南側、保田(ほた)側は神亀2年(725)行基が開いたといわれる乾坤山(けんこんざん)日本
寺の境内です。南斜面には石工大野甚五郎が21年かけて門弟と共に彫った千五百羅漢像(1,553体)が並
び、その東端には大仏が鎮座しています。
 平成18年・2006年4月1日 関東ふれあいの道「東京湾を望むみち」が整備され一般公開されました。
 月刊誌山と渓谷誌に連載されていた小林泰彦氏の記事が100山に選定されて、まとめられました。日本百低
といいます。その中でこの山も選ばれています。
 この山は日本の山岳標高1003山にも選ばれています。

◎ 富山から鋸山の全貌

@浜金谷駅から観月台を経て北口へ
 浜金谷駅→0.15←階段下の分岐点→0.10←観月台→0.15=0.10←北口前分岐→0.10←
北口→0.05←尾根筋分岐→0.10←新展望台
 JR内房線浜金谷(はまかなや)駅下車。国道に出る手前で町内の道路を左折する。東京湾フェリー金谷港から
国道を南下した場合も駅入口付近で、一本東側の平行した町内の道路に入るほうがいい。川を渡るところにマ
ーケットがあるので開店していれば、ここで調達の追加もできる。ピザ店石の舎にも立ち寄り、登路について情報
を得たい。肉店には鋸山ハイキングコースの案内図が用意されている。この店と薬局に挟まれた三又には新し
い龕に納められた地蔵像がある。ここで左折する。直進した場合は国道に出る。
 鉄道の高架を潜った先の分岐は右へ進む。正面には鋸山の異様な山肌が逆光ながら目に入ってくる。道路は
三つに分かれる。左と右は狭い舗装道路で、中央が尾根筋に刻まれられた階段になっている。
 階段の脇には、鋸山北側斜面のハイキングコース を描いた案内絵地図の看板がある。階段はほぼ一直線に
観月台の頂部まで達している。頂上の大きな東屋には屋根がない。その右側から緩く下る。左東斜面はあじさい
広場で、夏はあじさい、冬は水仙の花が咲く。広場の隅の管理小屋の脇には「車力道(しゃりきみち)」の登り口に
通じる径がある。尾根筋の鞍部の手前には公衆トイレがある。道は岩に彫られた階段が丸く風化している。関東
ふれあいの道整備に伴い、一部削り直された。
 上空にはロープウェイが15分毎に運転されているので、途中1、2回このゴンドラを見上げられる。ベンチのあ
る休憩場を右側に見たあと、左から下ってくる車力道を合わせる。古い石切り場を抜ける急な径になる。標識の
ない所で径が右西側へ分岐しているが、そちらへ進むと、ロープ一本張り渡されただけの絶壁の上に出る。西
側、北側の展望はいいが足元には十分注意したい。
 小さな木橋、手摺のある石段を登りきると、北口管理事務所に出る。ここで拝観料を払って入山する。線刻百尺
観音像を拝して南へ進むと東西方向の尾根径に出る。
 尾根筋を右西側へ折れると、西口管理事務所前に出る。明鐘(みょうがね)岬から有料道路を車で上って来た
ときの駐車場が、この外にある。北側へ階段を登ると十州一覧台に出る。(安房、上総、下総、常陸、上野、下
野、武蔵、相模、伊豆、駿河)
 尾根筋を左東側へ進むと休憩ベンチの並ぶ展望台に出る。その先に「地獄のぞき」と名付けられた展望台が
ある。垂壁の上、更に中空へ飛び出たところで、フェンスから下方を覗くと、緑の谷がはるか下に見える。その他
尾根筋の展望のよい箇所の、とりわけ北側は切れ落ちた肩になっているので、無理に限度一杯まで進まないよう
にしたい。東へ進んで、石段を南に数段下ると、左手後ろに尾根筋への入口がある。(以前は)「立ち入り禁止」
「岩登り禁止」の看板があったが今は何もない。見落としかねない径の分岐だ。

@ 十州一覧台

A保田駅から表参道へ 保田八幡山 ●26
 保田駅→0.10←鋸山ダムへの分岐点→0.15←鋸南保田口→0.10←表参道
→0.20=0.15←尾根筋分岐
 内房線保田駅下車。鋸南(きょなん)町町営バスと保田駅南側のバス停保田中央から乗車する鴨川日東バス
との共通のバス停鋸南保田口で下車する。
 駅前の道から国道に出て、バス停鋸南保田口まで進んでもよい。駅前のスーパーマーケットの脇の道で線路
の脇を進む。背の低いガードで線路を潜って東側に沿って進む。目前に山が迫ってくると、バス停鋸南保田口の
東側で、無字門から表参道を通り、仁王門・表参道管理所に至る。
 大仏への案内に従って境内を東へ進む。大仏の直前の十字路を階段の方へ進む。尾根筋に出る直前、右後
ろに目立たない分岐で細い山道がある。
 仁王門・表参道管理所から左寄りに階段を登ると、左側に大仏前管理所、右側に大仏への緩い下りの道があ
る。次いで右手に千五百羅漢道への分岐を見て、西口管理所=尾根径=北口管理所への分岐を経て、十州一
覧台へ至る。
 駅から出た狭い国道には歩道が断片的にしかない。バス停元名から海岸側に入ると石の鳥居があり、北側に
鶴崎八幡社がある。社殿の左後ろに赤い鳥居の参道が続く。
石段を登ると稲荷の石祠の覆い屋に至る。三方は急斜面が切れ落ちている。
 バス停元名→0.15←保田八幡山 ●26

Bロープウェイの利用と脇の登山道で西口へ
 浜金谷駅→0.15←ロープウェイ乗り場(鋸山山麓駅)→0.20←尾根筋→0.10←
ロープウェイ乗り場(鋸山山頂)→0.05←西口→0.10←尾根筋分岐
 浜金谷駅下車。国道に出て道路を左折する。東京湾フェリー金谷港からは、そのまま国道を南下する。本覚寺
の境内にはイチョウの大木が立っている。左側のロープウェイ乗り場の看板の道路へ入る。金谷神社の前から
道路をクランク曲がりして進むと、左側にロープウェイ乗り場の広い駐車場が有る。この奥左側に乗り場がある。
午前9時から終業は冬は16時まで春夏秋は17時まで。臨時の延長もある。15分間隔で運行され、約4分で山
頂駅に着く。
 広い駐車場入口の門柱を左に見て、そのまま道路を進む。
 分岐を右へ折れる径は某健保組合のスポーツセンターへ通じる道路で、金谷城跡・妙金(みょうがね)城跡が
これである。
 分岐は左に曲がる。第二駐車場という看板では、左の道にかまわず直進する。東電柱金谷164柱の附近の
右側に登り口がある。左側の東京大学の二階建ての白い建物までは行かない手前だ。
 マテバシイの覆いかぶさる広い谷の中,,左側の径の奥に水神の石碑が見える。階段があり、これを登る。道は
階段で続き、尾根筋を右へ踏みかえる。暗い階段を上りきると水平な径になるが、この付近だけ草が多い。再び
階段になり、石切り場の跡を見ると径は左に曲がる。階段の径は終わり、尾根筋の径になる。地蔵尊のブロック
造の龕の先でロープウェイ駅の建物が目の前に見えてくる。
 下りの時この付近に南側下へ分岐する踏み跡がある。何の目印もないが、これには入らないこと。
 ロープウェイ駅の建物の南側から階段を上がって1階のテラスに出る。トイレ、中に入り売店、切符売場、乗り
場がある。建物3階には石切資料館、展望レストラン、トイレがある。更に屋上にも出られる。3階、又は屋上か
ら西に繋がる尾根筋に向かう。1階のテラスからの階段を合わせて、展望台になる。ここからさらに東へ進む。
房州石造りの廃屋の前を通って下る。西口管理所がある。拝観料を払って入山する。右へ曲がれば境内を下
り、不動滝を経て表参道管理所へ、直進すれば尾根筋を進む。左へ登れば十州一覧台へ至る。

◎ 嵯峨山、山頂から鋸山 今はもう少し手前の木々が伐採されました。
自然の額縁解消ですね。

C車を使用して
 C−1 有料道路を通って西口へ
 浜金谷方面から国道127号線で南へ進む。トンネルが繰り返すがこの途中、明鐘岬の所に有料道路の入口
がある。この道路は保田の海岸から無残な山肌をさらす痛々しい山の傷跡に見えたものだ。
 西口管理所の前にある広い駐車場に出る。
 案内図では登山自動車道とされている。

 C−2 東口へ
 浜金谷方面から国道127号線で南へ進む。トンネルが繰り返され、鋸南保田口で東に曲がる。無字門付近で
南に並行した道路を東へ進む。左側に東口駐車場入口の分岐がある。駐車場は無料。東口管理所から境内に
入る。
 案内図では鋸山観光自動車道とされている。

D境内
 乾坤山日本寺の境内は入山に拝観料が必要だ。西口(ロープウェイ、有料道路)から入山した場合、すぐ左側
に十州一覧台への階段がある。そのまま東へ進むと、左に北口からの径があり、更に直進する。
 北口(金谷・観月台)から入山した場合、百尺観音の前を通り、西口からの径を右側から合わせて、左東へ進
む。オーバーハングの先を往復する「地獄のぞき」の展望台から東側を階段で下り始めるとすぐ左手に、鋸山三
角点への分岐がある。
 表参道から入山した場合、仮法堂の前を東に進む。東口からの径を右側から合わせる。奇麗なトイレの分岐
を経て十字路に出る。右東側が大仏広場で売店もある。ここから階段の径を登ると1,500余体の羅漢像が並
ぶ千五百羅漢道を左に分け、更に階段を登る。もうすぐ階段が終わり、山頂展望台の所だと思わせるところ、右
側に鋸山三角点への分岐がある。この分岐は目立たない。 

E東口駐車場の入口から
 保田駅→0.10←保田温泉踏切東十字路→0.15←鋸南保田口→0.10←
東口駐車場への入口のゲート→0.40=0.30←尾根筋→0.10←鋸山三角点
 保田駅から表参道への道、無字門手前で南側に並行した道路を東へ進む。左側に東口駐車場入口の分岐が
ある。そのゲートの手前右側に、やや急な舗装道路がある。某企業の資材置場等の駐車場へ繋がる道だ。この
駐車場の広場の奥、低い土手の右寄りに踏み跡があり、これを乗り越す。二本の沢に囲まれた狭い中尾根に踏
み跡があり、これを辿る。右側の沢は更に右へとそれていく。左側の沢は、踏み跡から距離をとっていく。遺棄さ
れたビニルパイプが数本、径と並行している。径が傾斜を強めると、大きな横溝のついたコンクリート舗装の道
路になる。この道路が右へカーブするところで、左手の崖にビニルパイプが立っている。背の高さほどある左側
の崖へ、木の根、枝などを頼りに登る。
 左寄りは高い岩の垂直の壁に囲まれた「廊下」になっていて、足元にビニルパイプが転がっている。高い壁に
囲まれた隘路の先で水没した石切場の跡地に達するものだ。これには進まない。右寄りの斜面に踏み跡を求め
る。薄いながらも確実に踏み跡が白いテープのコースサインとともに、幅のある谷筋に続いている。やや右へ径
が寄って、この斜面が岩壁に突き当たると、水の流れ落ちる滑滝状の壁面に足掛かりが刻まれている。階段の
ように登ると、緩い傾斜の狭い谷になり、尾根筋の鞍部に出る。
 以前は尾根筋の径がZ型に曲がるところだったが、関東ふれあいの道が整備されて、直進の鞍部になった。東
電の巡視路を示す標識がある。東へ進めばTVアンテナ塔(の基部の建物)を巻いて三角点。西へ進めば、パラ
ボラ・アンテナの跡地=新展望台に至る。

@ 新展望台から

F保田駅から水仙畑を経て
 保田駅→0.10←保田温泉踏切東十字路→0.10←浄水場→0.10←高速道下→0.10←
左の小沢に入る→0.15←水仙畑→0.50=0.45←鋸山三角点
 保田駅から線路に沿って北へ進む。保田温泉踏切の東側にある十字路で右折し、高速道路の高架の下に出
る。右側にあるダム湖の上流、沢沿いの道を進む。左側に水仙畑と細い流れを見て、その左岸の踏み跡に入
る。ダムの上流の本沢を道路が渡る無名の橋の僅か手前だ。直進した場合は、採石場跡地になる。温泉は無
い。
 沢に沿う径は、植林の中でやや紛らわしくなるが、右岸左岸と踏み替えながら、沢沿いの径は続いて、水仙畑
に出る。本来、立ち入り禁止の畑地なので花期はもちろんいつでも、水仙の株を傷つけないように通過したい。
畑内には径らしいものはないが、やや左寄りを抜ける。これまでの沢筋の延長になる曖昧な谷筋を進む。石の
並びに沿った踏み跡で登って行くと、炭焼き窯の跡地に出る。ここから尾根に沿って岩を刻んで造られた丸っこ
い岩の階段を登る。右側が手摺壁のような崖の壁で、左側は谷筋だ。岩の階段を登り詰めたところで、右側の尾
根筋を登る。石切の跡の垂直な壁を回り込む。尾根筋を忠実に藪漕ぎする。右側の谷筋に沿って階段が刻まれ
ているが、右側の谷筋が急な斜面でやや危険なこと、東西の本尾根筋に達しても階段からは直接登れないこと
などのため、僅かな距離なので尾根筋の藪漕ぎの方が安全で確実だ。
 本尾根筋に達して右に曲がれば、わずか進んで三角点の前だ。はじめての下りには不向きな径だ。

G保田駅からガードレールの小沢を経て(取り消し)
 保田側の林道の途中にあるガードレールの裏から小沢の藪の中に径を求めるもので、かつて山と渓谷社の古
い版のガイドブックに一時期掲載されものだが、取り消す。

H関東ふれあいの道 
 H−1 東京湾を望むみちの保田側
 平成14年・2002年に着工され、平成18年・2006年4月に一般公開されたルートです。保田駅と浜金谷駅を
結ぶ8.4キロにもなるコースの保田側です。
 保田駅→0.10←保田温泉踏切東十字路→0.10←浄水場→0.10←高速道下→0.10←
左に小沢あり→0.20←ガードレール→0.20←林道開通記念碑→0.25←東肩・沢コース分岐点
→0.20=0.15←鋸山三角点
 保田駅から線路に沿って北へ進む。保田温泉踏切の東側にある十字路で右折し、高速道路の高架の下に出
る。右手にあるダム湖の上流、沢沿いの道を進む。
 道路が開けると採石場の事務所が左に有る。この付近は道路に広がりがあり、駐車は可能だ。右側は採石場
へ行く道路で、閉鎖されている。左側の未舗装道を進む。林道開通記念碑まで未舗装の道路が続く。各所に腕
木型の標識が設置されている。碑の脇から山道に入る。碑の北側にはコンクリート舗装の道路が下っていて、1
分ほど下ると西側には海を含めた眺めがある。
 ゆるい登りと下りを交える。南の沢からの合流点はわかりにくいが、ややまとまったピークを登ると、北側金谷
側の沢コースの分岐点「東肩」に出る。丸いなだらかなピークで、ベンチも標識も完備している。狭いピークとベ
ンチを見たあと小さく下る。その後、まとまった登りになる。以前は急傾斜で登りきれない感じだったが、関東ふ
れあいの道整備のお陰で木杭階段により容易に進めるようになった。登り着いて、やや右へ径を進んだところ
に、三角点とベンチがあり、北側を中心に眺めがある。
 ここから下るとき、尾根筋の径のまま進むと南東に進み過ぎてしまいかねない。古い注意標識があるが、「左に
折れて木杭階段を探す」と覚えておきたい。

A 表参道仁王門

 H−2 東京湾を望むみちの金谷側 
 平成14年に着工され、平成18年4月に一般公開されたルートです。保田駅と浜金谷駅を結ぶ8.4キロにもな
るコースの金谷側です。
 浜金谷駅→0.15←階段下の分岐点→0.10←観月台→0.20=0.15←北口前分岐→0.10←
溜池分岐→0.10←尾根筋≒新展望台→0.20←鋸山三角点
 浜金谷駅下車。東京湾フェリー金谷港から国道を南下した場合も駅入口付近で、一本東側の平行した町内の
道路に入る。三又には新しい龕に納められた地蔵像があり、ここで左折する。
 鉄道の天王川ガードを潜った先の分岐は右へ進む。また分岐に出る。左と右は狭い舗装道路で、中央が尾根
筋に刻まれた階段になっている。階段はほぼ一直線に観月台の頂部まで達している。頂上の大きな東屋には屋
根がない。その右側から緩く下る。あじさい広場の鞍部には公衆トイレがある。
 右側に休憩所を見たあと、左へ登る車力道方面の径と右へ登る北口への径の分岐に出る。ここには看板が立
っている。かつての各種の標識はなくなった。頭上には「地獄のぞき」からの嬌声が聞こえるかもしれない。石切
りの結果、オーバーハングになった先端へも行かれるようになっている。これを右上に眺める。切り残された石
が峻立し、門が口を開く、奇妙な景色が見られる。
 反響効果を期待してコンサートがたびたび開かれる「石舞台」への分岐を右に見て更に進むと石切り場の跡を
進む。壁に坐像の浅彫りされた洞窟を過ぎる。二つ目の溜池で車力道からの径と合流する。ここから更に右手
に岩壁を見ながら東へ進む。石を伐り過ぎて、別の石をブロックにして柱状に積み上げ、「天井」を支えているの
が見られる。急登の曲がり径を進む。岩を切った階段が造られている。丸太の柵がアルミの手摺に変わり、岩
を削った階段がほとんど直線状に登っている。手摺があるので左右への転落の心配はないが、かなり急なもの
だ。途中に小さな踊り場が一箇所ある。上部へ行くほどに足元の一段一段(蹴上げ)の高さが増す。蹴上げは最
大で40センチ、傾斜は40度だ。
 ※尾根筋に登りつくと鞍部の手前で、右へ登ると新展望台だ。馬蹄形のベンチが並んで、円形になっている。
360度の展望だ。西側へは尾根筋が日本寺の境内へ続いている。パノラマ図の陰だが刈り込みは悪い。
 ※尾根筋に戻り東へ下る。尾根筋の石切り場を眺める鞍部に下る。下りも上りも土留め杭の階段が完備して
いる。二度目の鞍部はかつて東電の巡視路がZ形に折れ曲がっていたたが、今は登りの階段が正対している。
東電の電柱は木柱からコンクリート柱に替えられている。尾根の伐採箇所の脇を抜ける。小さく露岩を踏む尾根
筋から電波塔を避けて下る。再び尾根筋に登った先僅かで、北側に一歩寄ったところが鋸山頂上で、一等三角
点と菱形基準点がある。

◎ 金谷港と東京湾対岸

I沢コースから鋸山へ
 最近の侵食により径が崩落した危険なところがあります。
 浜金谷駅→0.15←ガードの先分岐→0.35=0.30←トンネル→0.40=0.30←
東肩・沢コース分岐点→0.20=0.15←鋸山三角点
 浜金谷駅から国道の一本東側の平行した町内の道路に入る。三又に地蔵像の龕があり、ここで左折する。
 鉄道の天王川ガードを潜った先の分岐は左へ進む。左が山肌でところどころに横穴が
開いている。右側は田畑だ。住居か別荘か数軒、家がある。高速道路の下を通る。右側への狭い分岐を見る
と、径は桟橋になって右へ曲がる。最後の電柱を左に民家を右上、沢越しに見る。右岸の未舗装道路を進む。
二本目の「南房総国定公園区域境界」標柱を見た付近から狭い径になる。右手の沢とは高度も距離もとるように
なる。倒木が多いが、潜っても跨いでも巻いても、容易に通行できるように処理されているので問題ない。沢が小
さくなり径に迫ってくる。二又になる。右側は沢沿いのままだが、左に分岐する方はトンネルへ入る。
 素掘りのトンネルだが、鋸山の特徴的な岩なので、奇麗に四角に掘られている。天井や壁からの崩落もなく、
足元は割といい状態だ。ただし、わりと長いので、光が充分には届かない。用意の懐中電灯・ヘッドランプを使用
したい。
 トンネルを出ると、小さな沢に沿った下りの径になる。丸太を束ねた橋で右岸へ渡る。二つの沢を渡って尾根を
乗り越す。崩落によって足の幅だけになったところがある。充分な柱が必要だ。次の沢には安兵衛沢の看板が
ある。沢を渡ったのち、右寄りの溝径が連続カーブしている。左寄りの斜面を登る踏み跡が強い。尾根筋で右折
すると先ほどの溝径が合流し峠に下りて左巻き道を緩く下ると右後ろからの踏み跡の合流の直後、又、沢に出
る。杉の林になり踏み跡はシダが覆っている。緩い登りだ。
 尾根筋に出ると大岩の下になる。右山左谷の斜面を横切る、狭くて急な上り径だ。幸いロープが張られてい
る。一旦尾根筋で足元を休められるが、今度は急斜面の登りになる。所々に古い木杭階段が隠れているが、地
面の湿潤している時は滑って進めないような感じだ。ここにも幸いロープが張られている。丸くなだらかなピーク
は「東肩」でその手前まで急登が続く。
 丸いピークにはベンチのある東西の尾根筋で、東肩・沢コースの分岐点だ。ここからは西へ進んで鋸山三角
点。東へ進んで林道開通記念碑へ至る。

A 表参道 入口 左が料金所 右が観音堂

J浜金谷駅から車力道を経て北口へ
 浜金谷駅→0.15←階段下の分岐点左へ→0.10←車力道入口→0.20=0.15←溜池分岐
→0.10←北口前分岐→0.10←北口→0.05←尾根筋分岐
 浜金谷駅から観月台への階段下へ向かう。左と右は狭い舗装道路で、中央が観月台への尾根筋に刻まれた
階段になっている。
 階段の脇には、鋸山北側斜面のハイキングコースを書いた案内絵地図の看板がある。左側の道路は狭いが、
住宅もある。右側の山肌に掘られた横穴にはヒカリゴケが自生しているので、注意して見よう。はるか上空に高
架の高速道路を眺める。
 急傾斜のこれまでの舗装道路は右側にある高速道の下の小さなトンネルへ続いている。このトンネルを潜った
所で、右側の草むらの中、山道に入れば、最初は右側に高速道を見、左へ曲がって少々の登りで、観月台・あじ
さい広場の隅にある管理小屋の脇に出る。これは片道5分程度だ。
 トンネルの手前脇には案内標識があり、幅の広い砂利道になる。ここには車の駐車が可能だ。但し、ここまで
の道路は狭いので、十分な注意が必要だ。右手に高速道を見ながら並行に進むと、砂利道の途中に、ベンチが
並んでいる。ここで左側の山道へ入る。この左側への径は僅かながら作り直された。
 足元には泥岩の地面に二本の溝が見える。切り出した石を車で運んだ跡だ。左山の斜面の径には途中、複数
の休憩所がある。奥の休憩所には北側への展望がある。
 垂壁近くに分岐がある。右側に曲がると溜池が垂壁の下にあり、ベンチがある。ここでさらに右に曲がりこむ。
狭い壁に挟まれた先に奇麗な木製の階段が有り、これを登る。緩い坂道の先で左に分岐が有るが、登りにくい近
道なので、これには入らず、右側の水平路を進むと左側に石切り場がある。少し下った先に、切られた壁面が大
きな口をあけている。肩状に抉られた脇には、浅彫りの坐像が見られる。更に進んで※左手に折れると石切り場
の平地がある。給電設備が有り、この「岩舞台」ではたびたび音楽会が開かれる。確かに背後の壁は音の反射
にいい。古い石切りの機械が数台遺棄されているが、これも今では展示の記念物だ。左側の奥には一段高いと
ころへ行けるように、手摺と階段が設置されている。その先が展望台だ。北側を中心にした展望だが、早くも素
晴らしい展望が見られる。
 ※戻って西へ進む。地獄のぞきと称せられた上空のせり出し部からの嬌声を聞きながら、階段状の径を下る。
観月台と北口管理所を結ぶ径に出る。右なら、観月台を経由して浜金谷駅方面。左なら又登って北口管理所か
ら乾坤山日本寺境内、鋸山等に至る。

K石切り場縦断路 (アドベンチャールート)
 危険なルートなので山慣れない人は入らないこと。
 浜金谷駅→0.15←階段下の分岐点左へ→0.10←車力道入口→0.20=0.15←溜池分岐
→0.35=0.30←炭焼き窯跡→0.10←鋸山三角点
 浜金谷駅から観月台への階段下から左側の道路、車力道を進む。関東ふれあいの道と車力道とが合流した
箇所(二つ目の溜池)から僅かに車力道側へ下った笹の中に山腹を東へ巻く細い踏み跡がある。「危険」表示の
立て札がある。ゴロタ石の下りを進む。苔が禿げていれば径だとわかりそうだが、直に鞍部に着く。石切り場を縦
断するこの径から右側に石の切られた大きな穴が見える。これを目指して足下の悪い径を登る。北へ向いた尾
根筋を東へ横断する急下りの斜面にロープが張られている。下った場所の南側には壁に囲まれた狭い径があ
る。これは見るだけ。北側は急な谷が下り始める位置だ。右岸側にもロープの垂らされた斜面を登る。木の根な
どの造る斜面の狭いトラバース径を進む。小さな平坦地があるので一息つける。しかし岩のフェイスにロープが
垂らされているのが見える。角度にして80度くらいの登りだ。足掛かりは少ない。幸い高度差は小さい。根の斜
面をトラバースしたあと小さな切り通しを抜ける。池の脇を抜けたところ、先行者の取り付けたコースサインが左
下にもあるが、岩の庇のある右上寄りのコースサインを追う。浅い谷を横断すると左側に尾根の崖とこれに取り
付けられたロープに沿って右側は谷になる急な斜路を登る。狭い階段が出来ている。その上部でSカーブして尾
根先を廻り込む。今度は右側に尾根、その岩肌にロープが張られている。石柱が井桁に組まれて放置されてい
る箇所には左下への分岐があるが、これには入らず、ずっと右側の壁のロープと伴に斜路を登る。
 やや単調な斜路を上りきると炭焼き窯の跡の脇に出る。窯は三角形で、その各辺は円弧になっている。(1)こ
こから本尾根とは北側に並行しているこの尾根を東へ進む。北側左下は絶壁になっている。小さく上下する尾根
筋はやや右へカーブする。笹を分けて出たピークには大きな三角点標がある。(2)ここから本尾根とは北側に並
行している尾根を東へ進み、浅い谷が尾根筋に小さな鞍部を造るところでその浅い谷に入り、南へ進んで本尾
根の径に合流して左折。小さく登って頂上に着く。(3)ここから落ち葉の厚い幅広い谷筋を東へ緩く上る。谷の源
頭部から右手尾根筋の径に合流して頂上に至る。(4)浅い谷を渡った正面の盛り上がりを右へ巻いて緩く登る。
本尾根筋の痩せ尾根の径、数メートルだけ露岩になっている箇所に取り付く。東へ折れて、電波塔をかわす北
側の巻き径を経て山頂へ至る。
 アドベンチャールートと呼ぶ人もいる。壁際コースとも。初心者には危険なコースなので進まないほうがいい。
頭記の所要時間は迷いなく進んだ場合です。

B ロープウェイ 北側の岩壁と山上駅が見える。

L林道金谷元名線から林道開通記念碑へ
 産廃処理場の建設をめぐって係争中です。又ダンプ街道になるかもしれません。
 浜金谷駅→0.10←バス停砲台山入口→0.15←砲台山分岐→0.05←近道尾根筋
 浜金谷駅→0.10←防災格納庫の丁字路→0.05←島戸倉325柱→0.15=0.10←
近道尾根筋林道合流
 近道尾根筋→0.30←道路の広場→0.15←林道竹岡線分岐→0.20←尾根筋入口→0.20←
林道開通記念碑
 浜金谷駅から国道に出て北へ進むとバス停砲台山入口があり、柴崎踏切で内房線を渡る。住宅地を抜けると
国道と富津金谷インターチェンジとを結ぶ道路に出る。右折してトンネルの手前で林道金谷元名線へ左折する。
急坂の林道が水平になって左カーブするところ、右手に未舗装道路が分岐している。これは砲台山への分岐
で、左へ直進する。右手にカーブミラーがあった次の山崎曲がりでは右下の尾根が緩くマテバシイの林内に薄い
踏み跡がある。華蔵院前、インターチェンジ前からの近道だ。
 浜金谷駅から観月台を目指して進むと「観月台1.0」の標識で左分岐に入る。金谷踏切を渡ると左側に華蔵
院という立派な寺院の前を進む。右直進が下りのカーブミラーの丁字路を左へ進む。防災格納庫前の三叉は右
へ進むと神明神社から金谷川を遡る道路になる。三又を左へ進み、インターチェンジ入口の道路を横断すると
右側に資材置き場がある。その先民家の門の向かいの藪の中に小径がある。島戸倉325柱。笹や小枝が被る
斜路は直ぐに抜けてマテバシイ林の小岩の尾根先に差し掛かる。岩の斜面には小洞が穿たれ風化した「石」が
祀られている。左へ回り込んだ先、右は中腹の広巻き径が続くが、左側の尾根先への踏み跡へ進む。右下には
笹や倒木、枯れ葉の径が見える。尾根筋に投棄ゴミが現れると舗装道路に出る。左は僅かで砲台山への分岐。
右へ進む。
 緩い傾斜の舗装道路が続く。アスファルト舗装から荒れた舗装にかわる。高速道のトンネル上部付近で尾根の
北側の道路になり下りにもなる。●105付近で再び南に展望のある道路になる。尾根筋の北側の道が右へ曲
がる道路の頂部では北側の展望が拡がる。下った道路は土砂採取場だった広い平地の脇を通る。この付近は
道路自身が広場のように広いが、その直後から中型車までの道路幅になり路面も更に荒れる。前方のピーク頂
上に細い鉄塔が建っている。小さな切通しを抜けると林道竹岡線との丁字路に出る。
 左北側には林道竹岡線が取り付いている。南へ折れる。ほとんど水平な未舗装道が続く。東西の山が途絶え
たところ、西側に整地された小規模の林がある。細い踏み跡がその奥に隠れている。金谷川の右岸側の尾根筋
に繋がる小径だ。僅か南側の道路東側に6本柱のガードレールのある位置が見当になる。
 未舗装道はほとんど水平でそのまま続く。これがコンクリート舗装になって右へ曲り、傾斜を強めて登る。左へ
曲がるところには西側海の眺めがある。あと僅かな登りで林道開設碑の前に出る。ここでは関東ふれあいの道
の看板絵地図がカラフルで、よく目立つ。ベンチも二台並ぶ。標識があって、西側鋸山へ案内される。

◎ 鋸山 北側 全景

M砲台山 △83.3、○110 
 戦前、帝都の防衛のため山頂に砲台が築かれました。戦後、山頂は遊園地になり、チェアリフトが設置されま
した。今は樹木の中に全てが埋もれています。
 浜金谷駅→0.10←バス停砲台山入口→0.15←林道から分岐→0.05←砲台山→0.10←
チェア下のトンネル
 浜金谷駅から国道に出る手前で町内の道路を右折する。フェリー南入口で国道に合流する。北入口で右側の
狭い道へ進めば右側砲台山の山腹のリフト支柱が間近に見える。国道大日隧道の東側にある切り通しの道路
は落石のために一時通行禁止になったが、安全対策工事が終了して通れるようになった。
 大日隧道北側の交差点西側には鳥居がある。これを進めば浅い洞窟の中に新しい御幣の捧げられた祠があ
る。弁財天神社だ。
 国道を北へ進むとバス停砲台山入口があり、柴崎踏切で内房線を渡る。住宅地を抜けると国道と富津金谷イ
ンターチェンジとを結ぶ道路に出る。右折してトンネルの手前で林道金谷元名線へ左折する。急坂の林道が水
平になって左カーブするところ、右手に未舗装道路が分岐している。立入りだったか進入だったか、禁止の新し
い看板が脇に立っている。以下の案内は読み物と化してしまったと思って、これ以上中へ入るのは中止しよう。
 (これに入ると岩を削った路面の道路に草が生えている。笹で覆われた痩せ尾根を抜けると再び広い道にな
る。正面に小山がある。道は草で狭くなって右寄りから左カーブしている。この小山の下には十字路型に地下道
がある。チェアリフトの機械室、展望台、レストランなどの跡地がある。いずれも地面は厚い枯葉に覆われ、建物
は朽ち始めている。高い樹木のため展望はない。
 笹で覆われた道を抜けると錆びた鉄柵がある。右手へ進む踏み跡は狭い踏み跡で、笹が多い。この付近に三
角点があるはずだが、探せない。左へ笹竹を左に曲がってチェアリフトの支柱の傍に出る。このリフトの下を潜る
地下道の付近まで見られるがその先は道が曖昧になる。
 林道から右側に入った左側の山が途切れた時、左後ろに狭い径がある。広い径になって建物のあった基礎だ
けがある。砲具庫と砲弾庫の跡だ)

B ロープウェイ乗り場と広い駐車場が右手奥に続く。

N城山砦跡 ○82
 浜金谷駅→0.15←ガードの先分岐→0.15←城山大六天石祠
 駅から鋸山を目指し、鉄道の高架を潜った先の分岐を左へ進む。左側に民家の階段がある。これを見送った
僅か先、左北側の山裾には用水の横穴が穿たれている。その附近の藪を一層突くと、マテバシイの枯れ葉、わ
ずかな下生えの裸地に出る。東電柱金谷111柱のやや西側の向かいだ。
 最初だけマテバシイの枯れ葉を踏む無理な登りで、一段上へ上がる。左手寄りにジグザグして尾根を急騰する
濃い踏み跡を辿る。左右に分岐があるが、急登側を選んで折れ曲がる。山の「肩」に出たところで東へ右折す
る。小幅な平地が山の南斜面に段をなして東へ延びている。城跡の遺構だ。幅広い尾根筋はマテバシイの喬木
のせいで下生えは少ない。南北に横切る薄い踏み跡を進んだ途中、東へ斜面を進むと、枯れ葉に埋もれた石段
を踏んで城山(じょうやま)山頂に達する。大き目の石祠は大六天神社のものだ。別の石祠や灯籠のものと思わ
れる石も転がっている。展望は無い。
 尾根を東へ進むと尾根が深く切られている(堀切)。尾根を西へ進むと鉄塔附近に至るが、それ以上は進まな
いこと。いずれも城跡の遺構だ。
 東電柱111柱の東、106柱から笹薮を衝いて約4メートル上がると山径がある。111柱附近からここまで、山
裾からの土取りの為に通行危険な細道になったり、笹薮に阻まれたりしながら、曖昧な斜面中段の山径・古道を
東へ進んできたものだ。斜面からの湧水の溜まるヌタ場を経て、右手の民家の裏庭を通り抜け、足元は傾斜を
強める。民家の廃材を右手に見た附近、左後ろに斜路が取り付いている。北西方向へ折り返してやや急な登り
で尾根筋の小さな鞍部に出る。これも堀切だ。西へ尾根筋を緩く登ると堀切を経て山頂の石祠へ裏側から至る。
 道路は「沢コース」とされる安兵衛沢への道路で、高架の東側でこのコースに入る。左側の階段の直ぐ東側に
緩い斜路を笹薮の中に見る。ここで紹介した111柱のやや西側の斜路は土取りか土砂崩れの痕だろう。一段
上がった後、又土取りの掘り崩しの壁を登って左手寄りに登ることになる。また106柱の箇所は段差4メートル
を小段と小枝に頼って無理に登るもので、山径・古道は西側に続いてはいるが、笹薮に隠されたり細道になった
りするものだ。途中、奇麗な地型の斜路で道路面の高さに下れるが、刈り払いされていないので進めない。そこ
には用途不明の横穴がある。
 道路は間知積みの上を通るが、(115柱、116柱間)ここの山側の斜面は地すべり痕の崩壊斜面で、ここから
でも慎重に足元を選べば比較的楽に山径・古道に至る。湧水の溜まったヌタ場に出る。中段の山径をそのまま
東へ進めば高速道のフェンスに突き当たる。途中左手のコンクリート堰板の段径を登ってもフェンスだ。尾根筋
の堀切から更に東へ緩やかな尾根を登った先もフェンスだ。
 この山の南斜面には緩急の斜面が入り交じり、腰曲輪と思われる小平地、巻き径とケモノ径が多数交錯してい
るので、分岐する踏み跡へは入らないこと。

O金谷浅間山 ●106
 内田氏の「房総山岳志」では標高30メートルで登り径は無いという。
 浜金谷駅→0.15←ロープウェイ乗り場(鋸山山麓駅)→0.10←金谷浅間山
 ロープウェイ乗り場の広い駐車場の門柱の手前に岩の段径があり、赤い鳥居がある。ヤグラだと思われる横
穴が複数ある。広い平地の前には大きく切られた岩壁に横穴が穿たれ、石宮が祀られている。今も地元で手入
れされている。その右側から薄い踏み跡を辿ると直ぐに尾根筋に達する。右側に尾根筋を辿ると、都合三箇所、
個人のテレビアンテナが設置されている。最上部では北西側の展望がいい。その先は下りになり踏み跡は藪が
多い。
 横穴の直ぐ上の尾根筋を左へ辿ると低い積石もあり、岩を刻んだ階段もあるが、その下への径はコンクリート
擁壁や急崖で途切れている。浅間碑など浅間山らしいものは無い。

F 鋸山三角点 菱形基準測点 60センチ角高さ60センチ

P金谷不動山 ○118 金谷城跡
 東京情報産業健保組合のスポーツセンターが山頂を占めています。入山にあたってはその本館に立ち寄っ
て、入山許可を得てからにしましょう。金谷城跡の遺構はほとんど失われています。
 浜金谷駅→0.15←ロープウェイ乗り場(鋸山山麓駅)→0.10←本館フロント→0.05←金谷不動山
 ロープウェイ乗り場の広い駐車場を左側に道路を進むとスポーツセンターと書かれた横断門が有る。左側にの
み狭い歩道があるのでこれを進む。急な坂道が左に曲がったところが大手門虎口の跡地で、テニスコートが数
面ある。アネックス別館の位置は根小屋の跡地で桃太郎園地のあった場所だという。さらに一段上が体育館で
その奥が本館で、二ノ郭の場所だ。本館のフロントでは城跡といわず、山頂といわないと別位置の記念碑に案内
されてしまう。ここで入山の許可を得る。
 本館の左側の奥、空調機の室外機の置かれた手前に左へ登る階段が設置されている。段径を登ると水槽が
ある。そのやや手前で左後ろから水槽の後、一段上に登る径を辿る。馬蹄形に左右に尾根を伸ばした中央の谷
部分にこれまでの上り径と水槽があるのだ。その奥で尾根筋を辿って右側の高みを目指す。主郭の平地には笹
薮のほか何も無い。南寄りに一段低いところがあり、そこからは南側に石切り跡の荒地が見える。
 水槽より一段上の平地の薄い踏み跡を辿って右側へ進む。右側の尾根筋を急登すると、陸軍の文字の読める
杭と砲台跡からしい工作物が笹の中に隠れている。

Q林道開通記念碑から釜ノ台(嵯峨山)へ 
 保田駅→0.10←保田温泉踏切東十字路→0.10←浄水場→0.10←高速道下→0.10←
左に小沢あり→0.20←ガードレール→0.20←林道開通記念碑→0.50=0.55←採石場の鞍部
→0.20←うぐいす橋→0.35=0.30←釜ノ台沢横断部→0.15←釜ノ台東電柱横根121柱付近
→0.15=0.10←嵯峨山
 保田駅から林道開通記念碑附近までは関東ふれあいの道の一部で、各所に腕木型の標識が設置されてい
る。碑よりやや東側の道路の北側には、保田見方面へのコースサインがある。
 杉の林の中に入ると、右寄りに踏み跡がある。最近、刈り込まれて見通しがよくなった。右側の山の肩付近に
踏み跡が東へ続いている。尾根筋が途切れたところ踏み跡は左にそれるが、右下へ行く踏み跡へコースサイン
に従って下る。痩せた尾根径になる。周囲の展望がいい。東側は藪越しに岩が露出した切り立った壁になってい
る。小ピークに出ると左右に踏み跡がある。左のほうへ進む。やや急な方だが、幸いにも数種類のコースサイン
がある。尾根径は樹林が覆う。又小ピークがあり、今度は右側の尾根筋へ進む。小さなピークの先の鞍部が岩
肌を見せる切り通しで分断されている。僅かな高度差で斜面を下り、反対側の尾根筋に上る。切り通しの方向に
は径らしいほどの径はないが、西側へ進むと、採石場の荒れた平地に至ることになる。
 尾根筋を進むと前方に採石場が樹木の枝越しに見えるところ、急で細い下りになる。ここから暫くは、狭い岩の
上を急な上下を強いられる。初心者には少しきつい径だ。左側は木々の枝の下が切れ落ちている。右側もやは
り切れ落ちていて、採石場の敷地になる。岩のピークに出ると径は無くなる。その岩の根元に北側へ下る急で細
い踏み跡がある。これを慎重に下り右側へ回り込む。岩壁の下の平地に着く。採石場の尾根筋だ。目の前にも
う一つ岩塊がある。この前を通って東に進み、斜路を選んで下ると、採石場の一段上の道路に出る。今までの
尾根筋の鞍部がある。もう採石場の中だ。
 ここに北側に向かう未舗装道路が取り付いているので、これを進む。緩い下り径で荒れているが、幅があるの
で徒歩には問題ない。小さな沢を渡ると、どんどん道はよくなる。フェンスがあって車は入れないが、一画が開い
ていて、人の通行は出来るようになっている。
 ここは、うぐいす橋の北詰めで、東側に林道東奥野線の看板があり、これに入る。道路はすぐに右に曲がり、
東奥野1号橋、2号橋と連続して橋を渡る。新しく林道が拡幅工事中で、その先には未舗装の道路、その後狭く
なって山道が取り付いている。右下に見た沢がどんどん細くなる。小さな沢を渡ると、別の径に丁字路形で取り
付く。
 右手西側はやや急な径で登り、タブノキの分岐から水仙ピーク、または小保田へ向かう。
 左手は緩い坂道で釜ノ台の道路に取り付き、右折して嵯峨山や保田見(ぼてみ)へ進む。

P 林道金谷元名線 入口

R金谷川
 浜金谷駅→0.10←防災格納庫の丁字路→0.10←小切り通しのカーブ★
 ★小切り通しのカーブ→0.20=0.15←●104ピーク→0.15←●113ピーク→0.20=0.15←
○150ピークと小峠☆
 ★小切り通しのカーブ→0.05←舗装道路終点→0.15←滝もどき岩壁分岐→0.30=0.25←
小峠☆
 ☆○150ピークと小峠→0.15←●181ピーク→0.35=0.25←林道金谷元名線合流→0.20←
林道開通記念碑
 浜金谷駅から観月台を目指して進むと「観月台1.0」の標識で左分岐に入る。金谷踏切を渡り、左側に華蔵院
という立派な寺院の前を進む。右直進が下りのカーブミラーの丁字路を左へ進む。防災格納庫前の三又は左へ
進むとインターチェンジ入口の道路を横断する道になる。この三又を右へ進むと小橋を渡り、神明神社の手前か
ら左へ進んで金谷川を遡る道路になる。高速道を附近では金谷川斜面の眺めがいい。小切り通しのカーブ地★
の北側の尾根先には細いが確実な踏み跡が登っている。岩に段が刻まれ、下生えの草に隠れている。下草の
無い山径に変わるとジグザグを繰り返して尾根筋に至る。倒竹のピークは右肩を巻く。小さな鞍部を経た狭い尾
根筋には井戸か水場がある。80×130センチの四角い穴に水が溜まっている。尾根筋が狭まって岩が目立つ。
奇岩というほどでもない。左右に巻くが尾根筋を外さない。尾根は右へカーブして広い山頂に至る。●104のマ
テバシイの林だ。
 太目のスダジイの肩と倒竹の小鞍部を経てマテバシイのピーク、スダジイのピークと入れ替わる。やや狭い急
な鞍部を経て広い二段の平地を持つピークに出る。スダジイの大木は太い幹2本と枝合わせて4.4メートルだ。
更にマテバシイのピーク、スダジイのピークへ進む。●113のピークは南北に広く、そのどちらにも尾根筋があ
り、径がありそうに見える。北東方向の尾根筋は狭いが、これへ進む。
 幅のある尾根筋の鞍部に変わると左右に巻き径があるが、正面の斜面、狭い切り開きの木々の中を登る。小
ピークは左へ折れる。鞍部に下ると左右から巻き径が合流する。その後は明るい尾根筋が続き、小ピークのた
び、小さく折れる。ヒイラギ、ネジキの低木のピークでも左へ折れる。急登に続くタワでは尾根筋に角の明確な岩
は小舞台を思わせる。再びの急登の途中、右側には南尾根が遠望される。広い頂上に出ると北側にも幅広い
尾根筋がある。平地の東端が僅かに高い○150のピークだ。これを東へ下った最初の鞍部では南側の谷が奇
麗だ。この右側の浅い谷の右岸側に薄い踏み跡が見える。小さな峠状☆の径の合流だ。
 この浅い峠状☆の地形を経ると東西の尾根筋は左へ振れて小ピークに出る。北側にも細い尾根が延びている
「三方分山」で、株別れしたマテバシイの太い木が複数あるのが特徴的だ。右へ折れる感じで北東へ下る。正面
に踏み跡の見えない急登の斜面がある。左側に巻き径があるが、これには進まない。右寄りに狭い踏み跡を辿
るとタワに出る。東には続くタワの平地と斜面がある。旧い嵐の痕の倒木土砂崩れを思わせる。これを登りきる
とタブノキの株が太い。数本の幹から測って4.8メートルの大木だ。広い山頂の平地は●181ピークだ。
 これを下った尾根筋の小ピークにも再び株別れした大木がある。スダジイで複数の幹幹周りを測って5.0メー
トルのものだ。形のいい一本幹のタブノキが尾根筋にある。これは幹周り3.4メールの大木だ。この付近を鞍部
として、緩く登る尾根筋には露岩が増える。一部苔も見える。岩壁の脇を抜け、露岩の頭を繋ぎ、左右に巻く。岩
が少なくなると小さく右へ折れる小ピークを繰り返す。左下へのケモノ径ほどの小分岐を見送るとまた登りにな
る。山頂には赤いプラスチックの境界杭が複数あって、方形を作っている。左北へ折れる。尾根筋に再び杭があ
るが、この附近から左へ急斜面を下る。踏み跡は曖昧になるが細い木々の林の平地が見えている。東側が林
道南房総金谷元名線だ。

R金谷川 ●113のピーク

 北へ進めば林道竹岡線との三又へ至る。
 南へ進めば西側の崩落した岩壁の下を進む。赤いプラスチック杭のピークの真東だ。道路の東側はコンクリー
ト擁壁の上に6本柱のガードレールが設置されている。その後左右に高い崖の下、深い谷の上を進んで林道開
通記念碑の建つ鋸山最西端へ至る。
 林道開通記念碑から林道を北へ進む。ほとんど水平な未舗装道になって、道路東側にガードレールがある。6
本の柱のものだ。西側の山崖が高く、崩落を繰り返した痕が見える。その北側は尾根筋の鞍部で西側に整地さ
れた小規模な林がある。細い踏み跡がその奥に隠れている。金谷川の右岸側の尾根筋に繋がる小径だ。南側
へ下生えの多い急斜面に踏み跡を求めて*無理に登ると「崩落」の崖の上の尾根に出る。三本の太い杭、細い
杭の径4本が方形に埋められた附近から西へ尾根筋を下る。南へ*無理登りしないでピークの西側を水平に細
い踏み跡を辿ると西へ下る尾根筋に取り付く。●181に繋がる尾根筋だ。
 小切り通しのカーブ地★から若干の民家と農地が点在する道路になり、林の中に入る。ここまでの住民の駐車
場が左手に有って、未舗装道になり、左側が山、右下に水流を眺める。左手に岩壁だけの涸れ滝、浅い滝壺の
小滝を見た先の滝の附近で道はなくなり、川の中を進む。すぐに左岸に道がある。右岸には左右に曲がり落ち
る美形の小滝がある。この先、沢を詰めて尾根に至る記述のガイド誌があると聞いたが、再び右岸に道が戻る
附近で引き返すのがいい。
 「岩壁だけの涸れ滝」の上には山径が並行して、僅か西側からこれへ進む。左側は植林地から畑跡の平地に
なる。右下に沢筋を見下ろしていたが、「浅い滝壺の小滝」の右岸の狭い急坂から登っても、上流で二つの谷の
合流した堆積地に出る。僅かに東へ進み「美小滝」の上流で金谷川を離れる。二つの谷東側の谷と「美小滝」の
谷に挟まれた尾根筋に取り付いて東西尾根に至ると●113と●181の中間の小峠☆に出る。しかし、ここの案
内子はこれが確定できない。(1)東の谷筋に入り小石をかわして遡り、右側東側尾根の大岩が消えそうになった
時、右斜面に入る。巻き径は幅広い下生えの少ない尾根筋に変わる。(2)東の谷の左岸先端部から踏み跡を
繋ぐと大岩の下に出る。これを巻いて大岩第二、第三を左右に巻くと小岩に変わり、幅広い下生えの少ない尾根
筋に変わる。(3)「美小滝」とした谷の上流は幅広い谷に幅のある径が続く。沢筋に大岩のある箇所で、左側の
尾根筋へ後ろに戻り加減で進む。急な斜面をトラバース気味に折り返し、大岩第二附近で尾根筋に登りつき、小
岩の径から、幅広い下生えの少ない尾根筋に変わる。(4)「美小滝」とした径を左側の尾根の山裾を進んで炭焼
き窯跡の位置で谷の右岸斜面は急になる。左後ろへ斜面をトラバース気味に進んで幅広い下生えの少ない尾
根筋に登りつく。
 幅広い尾根筋の緩い傾斜を登る。尾根筋に青い網がある。左側が農地だったときのものだ。その上端から尾
根筋は細くなり、左寄りの径になる。左下の谷が浅くなる。その谷の上部は東西尾根に突き当たる。径は浅い曖
昧な峠状の地形☆で合流する。
 ●113ピークの西方から●181ピーク附近までの不自然な平坦地は城跡かも。

R金谷川 美小滝

    房総丘陵1000